名古屋・岐阜のコピーライターの小澤です。
モノや情報が氾濫している現在。さらに、どの製品・サービスも、一定以上の品質を保っています。そうした場合、どれを選んだらいいのか迷ってしまいます。
逆の視点からすれば、「どのようにお客様から選んでいただくか」は、お店や会社にとって、悩ましい課題ではないでしょうか? そうした場合に、「選んでいただくキッカケ」の一つに「USP」があげられます。
そこで今回は、USPを見つけるヒントについて解説します。なおUSPについては、さまざまな情報があります。ここでご紹介するのは、あくまで一つ考え方として捉えていただければ幸いです。
USPとは何?
ビジネスをする方なら一度は耳にしたことがある「USP」。Unique Selling Propositionの略語であり、商品・サービスが持つ「独自の強み」を表すマーケティング用語です。ちなみに各単語の意味は、以下の通りです。
U…Unique(独自性)
S…Selling(強み)
P…Proposition(価値)
USPは、アメリカのコピーライターであるロッサー・リーブス氏によって提唱された概念です。競争が激しい市場の中で、お客様に選んでもらうためにも有益な考え方といえます。
USPは、どうして重要なのか?
冒頭にもお伝えしたように、現在は似たような商品・サービスが氾濫しています。しかも各社とも、積極的にアピールしています。そうした状況の中で、競合との違いを明確にアピールしなければ埋没するのは必須です。
そこで重要なのが、競合他社にない「USP(独自の強み)」を打ち出すことです。差別化を図りながら、自社の魅力を発信することで、「お客様に選んでいただく」キッカケになります。
USPの見つけるヒント
3C分析から現状を知る
「USP(独自の強み)」を打ち出すのは重要だ…。そう理解したものの、「どのように見つけたらいいのだろうか」と思うことでしょう。当然、いきなり「USP(独自の強み)」を見つかるものではありません。
「USP(独自の強み)」を見つける第一歩は、まず素材を集めることです。この場合の素材とは、「現状を知る」ことと言えます。そこで自社の状況を知るために役立つ「3C分析」をベースに話しを進めていきます。
3C分析とは H3
3C分析とは、自社を取り巻く環境を把握するのに役立つフレームワークです。以下の3つの要素からなり、それぞれの頭文字である「C」をとって「3C分析」と呼ばれています。
Customer…市場・顧客
Competitor…競合
Company…自社
上記の一つひとつ分析することで、会社の「現状を知る」ことができます。そのうえで今後の経営戦略に役立てるのが一般的です。実は分析した情報は、USPを見つけるヒントが隠れています。では、さっそく分析方法について解説していきましょう。
USPの見つけるヒント 市場・顧客
3C分析 お客様は誰なのか。
本格的な3C分析では、市場を知るためにマクロ分析やミクロ分析を行います。しかし、今回はUSPを見つけることが目的なので、「どんな市場にいるか」を把握する程度で大丈夫です。
むしろ肝心なことは、「どんなお客様がいるのか」を知ることです。たとえば、以下のような事柄について調査することが望まれます。
・お客様の性別、年齢、(住んでいる)地域はどうか
・お客様がどんな悩みを抱えているか
・お客様にとって、喜ばれる付加価値は何か
・お客様が問題解決した後に、得たい結果は何か など
調査方法としては、アンケートが一般的です。もし、常連客に対して個々にヒアリングできるのであれば、一歩踏み込んだ貴重な情報を得ることができます。
ときに「お客様に迷惑をかけるから」と取材を躊躇する方がいます。しかし、商品を購入してくれたお客様は協力的な方が多くいらっしゃいます。取材先のお客様に遠慮は禁物です。ぜひ積極的に取材してみてください。
USPの見つけるヒント 自社
3C分析 自分の会社は、どのような会社なのか。
自社には、どのような強み・弱みがあるのか。自社を知る手かがりになるのはもちろん、USPを見つけるために必要な情報です。
強みや弱みを見つけるヒントしては、過去に行ってきた企業活動の中から、上手くいった事例・そうでなかった事例に目を向けると良いでしょう。また、競合他社と比較してみると、自社の強み・弱みが浮き彫りになるケースもあります。
強み・弱みの抽出に迷うようであれば、お客様に聞いてみるのも方法の一つです。「うちの会社の魅力って何ですか?」とシンプルに聞くことで思わぬ回答が帰ってくるケースもあります。
なお、ここでの目的は自社を知る手かがりにすることであり、USPを見つけるための素材を集めることにあります。この段階で、選別する必要はありません。
USPの見つけるヒント 競合
3C分析 どんなライバル会社がいるか
3C分析における競合他社の調査内容としては、主な項目としては以下の通りです。
・競合他社の現状・市場シェアはどのようなのか。
・競合他社には、どのような強み・弱みがあるのか。
・競合他社がどのような評価を得ているか。
そうは言っても中小企業や個人事業主レベルでは情報収集が困難なこともあり、競合他社の調査は悩ましい問題でもあります。
そこで気軽に出がけられる例として、インターネットの活用があげられます。たとえば飲食店など店舗展開をしている事業者なら、「業種 + 地域」や「サービス内容 + 地域」で検索。立地エリア内にどのような競合がいるのかピックアップします。
そのうえでWEBサイトなどから競合相手についての情報を入手。どのようなターゲットを狙っているのか。何を強みとしているのか。サービスや価格にどのような特徴があるのか等を分析します。
USPを作る
独自の特徴を抽出。
3C分析から得た情報を基に、「独自の特徴」または「他社と違う特徴」をピックアップします。ただし「独自」という言葉を意識しすぎると、「当社には、独自の特徴なんてないよ」となりかねません。結果、何も思いつかなくなり、USPへのステップが頓挫してしまいます。
「独自の特徴」とはいえ、あまり大げさに考えすぎないこと。まず「思いつくまま列記する」ことをおすすめします。最終的に、5~10項目程度ピックアップできれば大丈夫です。
独自の特徴を一つに絞る。
次に上記で列記した「他社と違う特徴」から、1つ絞ります。この時、「この特徴なら当社らしいかも」といった基準で結構です。なお、独自の特徴を絞る場合、何から「特化しているもの」を選ぶと、より特徴的であり、独自性がアピールできます。
例
・弁護士…「離婚・不倫請求」に強い。
・税理士…節税対策に特化している
・整体院…「しつこい腰痛」が得意。 等
15秒で伝わるフレーズにする。
独自の特徴を一つに決めたら、それが自社にとっての打ち出したい「USP」となります。しかし、そのままでは伝えるうえで不十分です。社内外の誰もがUSPとして認識できるよう、フレーズにすることをオススメします。
このときターゲットに向けて、「どんなベネフィットが提供できるのか」、シンプルかつストレートに伝わる表現にしたいところです。そこで「15秒程度の長さ」または「40文字程度」を一つの目安にされると良いでしょう。なお、USPをフレーズにしておけば、キャッチコピーとして活用することもできます。
例
・弁護士…離婚・不倫請求に強い! 年間00件の実績がある○○弁護士です。
・税理士…00万円の節税対策実績あり! 税務面で経営をサポートします。
・整体院…たった20分で解消! 慢性的な腰痛を解消するソフト整体です。
USPに終わりはない。
いろいろ検証したうえで出来上がった「USP」。しかし、それで作業が終了ではありません。なぜなら、ビジネスの状況は、時代とともに変化しているからです。
たとえば店舗を構える会社であれば、近隣で似たようなUSPを持つ会社・事業者が登場するかもしれません。また、自社の事業内容も進化している可能性もあります。出来上がったUSPは、つねに検証・見直すことが大切です。
最後の注意点です。いざUSPを見つけようとして、最終決定に躊躇してしまうケースがあります。では、なぜ躊躇してしまうのでしょうか。理由の一つに、「完璧を目指す」ことがあげられます。
しかし、残念ながら完璧を目指せば目指すほど悩んでしまい、逆にフレーズ化できなくなります。結果、USPへの道が頓挫してしまいます。そんなときは、少し乱暴かもしれませんが、暫定のUSPで展開されることをオススメします。
そして、現場で落とし込んだときに、どのような良い反応があったのか、なかったのか。検証しながら手を加えていくことで、より精度の高いUSPが形成されることでしょう。
最後に。
自分(自社)のことは、客観的に見ることは難しいのも事実です。しかし、話し相手として第三者がからむと、意外と糸口が見えることがあります。もし、あなたがUSP(独自の強み)でお悩みであれば、お気軽にご相談ください。私はUSP専門家ではありませんが、相談相手にはなれます。
コピーライターとして27年、上記のことを踏まえヒアリングし、フレーズとしてまとめきた経験をもとにお話ができると思います。ご興味があれば、以下のフォームからご連絡ください。
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